|
被害者弟と加害者兄 月曜日 「おはよう、良守。今日も一段と可愛い顔をして寝てるね。お兄ちゃん思わずお前の上着を剥いで、その先にあるお前のピンク色に染まった突起物にキスするとこだったよ。‥‥‥あれ?まだ寝惚けてるの?もうすぐ起きないと利守が起こしに来ちゃうよ?‥‥‥お兄ちゃんの息子が起きちゃったんだけど‥‥‥どうしようか?」 「‥‥‥朝から何してる‥‥‥」 月曜日の爽やかな朝の日課 変態坊主のモーニングコール。 「あぁ、起きちゃったの?残念‥‥‥、でも良守。もう1人のお前はまだ寝てるんだよね。起こしてやらないと」 「バッ!!?だぁあぁぁぁあ!!!!何処触ってやがるこの変態ッ!!」 「え?何処って‥‥‥良守の可愛らしいペニs「変態ぃいぃぃい!!!!!」 一週間の始まりの朝はこうして始まる。 火曜日 「今晩はぁ‥‥‥。良守寝ちゃった?丁度良かった、この前とても良い物を買ってさぁ。絶対に良守に似合うと思って大枚叩いて買っちゃった★刃鳥には随分怒られちゃったけどね。でも、お前が寝てて本当に良かったよ。お前が起きてたら絶対嫌がって結界に閉じ込めて滅しちゃうからね‥‥‥でわでわ、早速‥‥‥」 水曜日 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」 今日の目覚めは最高だった。 何故かと言われれば困るのだけれども、その目覚めこそが最高に気持ちよかった。 利守が起こしに来る時は、いつも布団を捲られ強引に起こされるので、自分で起きたのも珍しいのだけども。 布団を捲るまではそう思っていた。 布団の中に変態が居る事はたまに有る事なので驚かない。 が、自分が着ていたパジャマがいつの間にかフリフリなピンクと黒色のワンピース的な洋服に変っている事には驚いた。 ご丁寧に靴下まで履かせてある。 あぁ、コレがあのゴスロリって奴かぁ‥‥‥。 っと、どこか他人事の様に思えるのは現実逃避したせいか。 そんな自分の布団の傍には一枚の手紙が置いてあった。 『良守へ 昨日の晩はお前の晴れ姿を見れて、お兄ちゃん鼻血が止まらなくて大変だっ』グジャッッ!!!! 朝から不愉快な不幸の手紙を読んで、これまた不愉快な服を着せられ、はたまた布団についた血痕を如何し様かと悩み、昨日までは無かったゴミ箱の中の大漁のティッシュを滅して‥‥‥ 良守の今日の目覚めは最高から最悪になった。 木曜日 夜のお勤めから帰ってくると、敷きっぱなしの布団がやけに膨れていたので、とりあえず結界を何回もぶつけておいた。 途中から「ぐはッ‥‥‥!!い、痛いッッ!!!良守痛いって!!!!」っと言う声がした気がしたが空耳だったのだろうか。 今日は利守と一緒に寝させてもらおう。 金曜日 学校で珍しく授業を受けていると何処からか視線を感じた。 一体何処から‥‥‥っと思っていると影宮が此方を見ていた‥‥‥黒い四角い小型の機械を片手に。 何故影宮がこの教室に居るのか、その機械は何なのか、そして一体誰に命令されてそれをしているのか、は容易く想像できるが、泣きながらビデオを盗撮している影宮を見ると何も言えなくなった。 帰ったら影宮と兄貴にケーキを作ってあげよう。 影宮には少し苦めのブラウニーでもいいかな? 兄貴には、兄貴が好きだったケーキを一生懸命、愛情を込めて作ってやるか。 デコレーションにハート型のチョコを添えてやって。 あぁ、兄貴のは特別に青酸カリを必ず入れなきゃね★ 土曜日 「頭領!!いい加減に良守君に付きまとうのは止めてください!!」 「何で!?」 「夜行で頭領がなんて言われてるか知ってますか?!『変態ブラコン』ですよ!!」 「事実じゃないか」 「認めないで下さい!!!」 そんな声が玄関からしたが、扉に鍵をかけ、結界を何重にも張り部屋に引きこもった。 今日は学校は休みなので夜までぐっすり眠れそうだ。 刃鳥さんがお姉ちゃんだったらどんなに良かったかとシミジミ思いながら眠りにつく。 日曜日 いつもは勝手に入ってくる兄貴が窓越しに話しかけてくる。 「良守、良守‥‥‥助けて‥‥‥」 小さな声で懺悔する兄貴は、俺の知らない兄貴で、また明日にはあの変態に戻っている筈なので、何も聞かなかったように俺は兄貴の懺悔を子守唄に深い眠りにつく。 「おやすみ‥‥‥正守」 月曜日 「変態ぃいぃっぃ‥‥‥―!!!!!」 こうして、また月曜日が来る。 被害届けは提出済み ー08.04.28ー |